やばい作戦考えた。

日々様々な活動に取り組み、その記録をここにまとめています。

世界一努力し甲斐のあるスポーツ‘‘サッカー’’

相対的に技術の高い選手は試合でも高い確率で活躍できるのか?と言うと、決してそんなことは無い。練習ではぶっちぎりのパフォーマンスを披露している選手が、ゲームになると消えてしまう。そんな事例は長い間サッカーをプレーしていれば沢山目の当たりにするわけで。それと同じように、練習では下手くそなのに、試合になるとやたらと目立つ選手と出会う事も、また珍しい事じゃない。

で、今回はこの‘‘下手なのに試合で目立つ選手’’に言及しようと思うのだけれど、こういったタイプの選手は、日本と比べ外国のリーグの方が圧倒的に多いように感じる。その理由は、『ゲームの中で目立った選手に声をかける』といった、日本では上位リーグでしか行われない入団方法が、どこのカテゴリーでも一般的なためなんじゃないか。練習参加ではなく、『まずは試合ありき』となれば、『下手だけど使える選手』にも沢山のチャンスが巡ってくる。

ここオーストラリアで、沢山の『下手なのに頼もしい選手』に遭遇した事で、試合で活躍する手段なんて、本当に何通りでも存在するのだな。という事を、沢山の実例を目の当たりにしながら学ぶ事ができた。



試合で活躍する選手に共通点はあるのだろうか。

それじゃあ、試合で活躍するために必要な要素として、何か要(かなめ)となる要素は無いのだろうか?そんな事を考えながら、様々な試合を分析し、活躍する選手の共通部分を探す事も、結構長時間をかけてやってきた。

その一つの答え(もちろん暫定的な)として、技術が高い選手、低い選手、身体の大きな選手、小さな選手、などなど、選手には様々な特徴があるけど、試合で活躍している選手には共通して、他の選手と比べ、身体的コンディションが周囲を圧倒している場合が多いと言う事がある。

‘‘コンディション’’とは少し抽象的な表現になるけど、ここでは今日発揮できる身体能力という解釈で大きな違いはない。相手選手と比較してどれだけ早く動けるか、どれだけ走り回れるか、どれだけ戦えるか、ここの部分がゲームに出場している選手の中で明らかに上位者であれば、‘‘技術的な下手さ’’というのはかなりのレベルまでカバーされる。

一対一で対峙した際、相手より息が上がっていないか?全力でプレスをかけ続けられるか?相手ディフェンダーが『めんどくさい』と思えるほど動き出しを繰り返せるか?

ある程度のボールコントロールミスがあったとしても、ここをしっかり抑えていれば活躍し所はたくさん訪れる。ここに気づいた時、同時にこうも思った。下手くそが生き残る道はここしか無い、自分はここを追求せねば。と。


‘‘今日発揮できる身体能力’’の正体

コンディションを『今日発揮できる身体能力』と定義したけど、これらは地道なトレーニングで伸ばしていく‘‘限界値‘‘と、今、限界値の何パーセントを発揮できる状態にあるのか?の‘‘準備’’という2つの要素に分ける事ができる。一つ一つの要素は次の様なイメージだ。

準備✖️限界値=今日発揮できる身体能力

 限界値と準備、この二つの要素の総合値が、試合で活躍するために必要とされる‘‘コンディション’’の正体で、ここを高めていか無い事には、どれだけ技術が高い選手であっても90分を通して高いパフォーマンスを維持する事は難しい。逆に、フィールドに立つ22人中、この部分が明らかな上位者であるならば、ある程度技術の乏しい選手でも、大活躍は十分に期待できる。


身体能力は才能だと思ってないか?

こう言ったことを書くと、『限界値』の部分については極めて生まれつきの要素が多いため、結局才能次第という事なのでは?という印象を持つ人も多いと思う。しかし、全くそんな事は無いという事が、様々な実験を繰り返す事でわかってきた。生まれ持った才能は、大人になってからでも手を加える事ができる。

マネできない動き、マネできないプレーには、必ず自らの身体的特徴に原因が隠されている。とても真似でき無いスーパープレーを、『奴は天才だ』と才能のせいにする事は、競技者としての可能性に蓋をするだけ。一見『天才』と片付けてしまいたくなる動きも、実は身体を作り変える事で獲得できるモノが数多く存在する。

遅筋で生まれた身体を速筋繊維にする事はできないが、自身の遅筋を速筋寄りの性質に作りに変える事はできる。生まれ持った硬い身体も、トレーニングによって柔軟性を獲得する事ができる。

それに、サッカーは陸上選手より早く走る必要は無いし、アメフト選手にパワーで勝つ必要も無い。もちろん、持久走でマラソンランナーに勝つ必要も。サッカーは超無数に存在する要素の複合体で勝負が決する。さっき述べた身体的コンディションも、本当に様々な作り方が考えられる。

だから、チビに生まれたら相当キツイバスケや、黒人ってだけで有利な陸上短距離と比べ、極端に重要な一つの能力と言うモノが存在しないサッカーは、世界で一番努力でなんとかできる領域の大きいスポーツなんじゃないか?研究と努力によって、多くの必要材料を獲得する事ができる。本当に努力のし甲斐のある競技。

現在30歳、自分の限界は何処にあるのだろう?と日々思うけど、こんな世界一努力のし甲斐のあるスポーツのせいで、今でもまだまだ成長の可能性を感じる。競技への情熱が消える事は無さそうだ。

3年の怪我から復帰した今シーズン、どれだけ成長できるか、自分の限界をさらに更新したい。

f:id:ryotadohi:20180521171409j:image